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「CINE VIS CINEMA(シネヴィスシネマ)」は、8ミリ・16ミリフィルム素材による作品を対象とした映画祭です。公募部門において応募された作品は、すべて上映することを基本としています。フィルム素材という共通点のもと集った参加作品には、ドラマや実験映画といったジャンルの枠を超えた多彩で個性的な魅力を湛えた作品が揃い、国内外を見渡してみても大変ユニークな映画祭です。


「デジタルによる制作がこれほど一般的となった今、なぜ敢えてフィルムなのか?」
その問いは、現在フィルムでの制作を試みようとする作り手の多くが自問自答を強いられるテーマでもあります。そして、その様な問いを潜り抜けてなお生み出される作品には、漫然と撮影された作品では決して出会うことのできない、映像そのものの力や瑞々しい発見が溢れています。


高画素化や、データ圧縮技術、ノイズ処理の向上化では決して辿り着けない映像美がフィルムには存在します。その美を前にしては、効率性や利便性といったビデオのメリットも絶対ではなく、制作上のあらゆる困難さえもが理想の映像を手にするための貴重なチャンスへと転化されます。そして、このフィルムに備わる性質や、また必要とされる制作行程こそが、誕生から今日まで、映画における様々な発明に必要不可欠な触媒となってきたものでした。デジタル技術の向上により映像表現にいかなる変化がもたらされようと、この原点は揺らぐことがありません。個人の手にも親しめる8ミリ・16ミリ幅の小さなフォーマットから得られる経験は、デジタル化が全面的に進行する今日にあってこそ、作り手とともに観る者をも刺激して止まないことでしょう。


「CINE VIS CINEMA」は、フィルムを通して映像表現を学び映画製作に取り組む学生や若手作家を支援し、作品発表の機会の提供と、より多くの人々にフィルム映像の魅力を体験していただける場所づくりを目的としています。映画の源流にひっそりと咲いた8ミリ・16ミリフィルムからなる小さな花たちは、今なお色褪せることなく見出されることを待ち望んでいます。



シネヴィスシネマ映画祭事務局
大谷 高美


 
© CINE VIS CINEMA